「リテラシー」&「ファクトチェック」

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現役学校教師の「literacy」&「fact check」ブログ

報道すること自体が偏向報道となる場合。

 ※ このブログの記事は、およそ10日分ほど書き溜めています。

   そのため、掲載済のものも含め、リンク先が「リンク切れ」の場合があります。

  (特に下記1つ目のようにヤフーとリンクしている記事)

   何卒ご了承ください。

 

 

 

この2つのニュースは同じものですが、1つ目のヤフーニュースのコメント欄では、すでにというかやはりというか「テレビ朝日偏向報道」と叩かれています。

 

いつも言っていますが、私はそもそも、こんな話をニュースにしている時点で、産経新聞の方が偏向報道だと思います。

(この話をニュースにしているのは、例によって産経のみです)

まぁ産経や「ネヨウヨ」の立場に立って言えば、「事実をそのまま書いているだけだから、偏向でもないしフェイクニュースでもない」と言う人がいるかもしれません。

ただ、ほかのメディアが全く報道しないような事案を、あえて意図的にしぼり出して報道することが「偏向」につながることがあるのではないでしょうか。

まぁ産経の場合は「偏向」につなげているんでしょうが…

 

今回の記事は、おそらく「安倍政権でない方がいいという人が多い」「消極的に自民に入れた人が多い」という点を「選挙ステーション」が強調していた、逆に立憲民主党を持ち上げていた、という点を、産経は恣意的にアピールしたいのでしょうし、偏向だと騒いでいる「ネトウヨ」の方々も同じでしょう。

 

しかし、前者については、出口調査に答えた50.5%の人、つまり過半数の人が「別の政権にかわるのが良い」と答えているわけですから、「安倍政権でない方がいいという人が多い」のは、報道として間違いではありません。

 

ただその次の「消極的に自民に入れた人が多い」は、微妙なところです。

出口調査の結果がどこにも出ていないので詳しくわからないのですが、ざっくり見ると49.5%が「現在の政権でよいと思っている」ということになります。

そして、自民党だけで60%以上の議席、与党で70%近い議席を確保したわけですから、これもざっくり言うと「15%くらいの方が消極的に自民に入れた人」と言うことができます。

これは常識的に言うと少ないでしょう。

もしくは、このような基準で過去の衆議院選挙を分析して多いというのならわかりますが、その分析もありません。

 

そして最後の「立憲民主党を『肯定的に』紹介した」。

このような枕詞がつくと、往々にして報道内容が偏ります。

産経は以前の記事でも「(報道ステーションの)富川キャスターが立憲民主党の枝野代表へインタビューする際に『おめでとう』と声をかけた」というような記事をアップし(これも産経のみの記事)ていましたが、だって選挙前の15議席が54議席ですから、社交辞令だとしても本心だとしても(笑)、「おめでとう」とか「よかった」とか言いませんかね?

ましてや、仲が良い間柄でもないし、中継で話をするだけですから、「つかみ」が大切ですよね???

 

こんなニュースを報道するマスメディアは、産経を筆頭に、ごまんとあります。

大切なことは、

 「何が真実か」

 「真実は1つか」

 「真実以外の内容が盛り込まれていないか」

そして、今日…

 「その真実は、他のメディアでも報道されているか」

 (報道しているメディアが少ない場合は、真偽が怪しい・偏向報道の場合あり)