記事(の見出し)に何を感じるか。
この2つのニュースがネット上で話題になっています。
どちらもキーワードは「偏向」です。
多い意見は、前者が「間接的な安倍批判」、後者が「公共電波で露骨に立憲民主持ち上げ」。
リテラシーの低い意見ばかり。
結局、どちらの意見も右派よりの論評しか行われない。
私があえて言うなら、どっちもどっち。
前者は、確かに事実は事実だが、このタイミングで朝日新聞がこれを話題にすると、こんな反応が来るということは目に見えている。
これは、ある程度知識がある人ならわかると思いますが「安倍批判」というより、「選挙制度批判」では?
右派または中道と言える読売新聞の世論調査でも、自民党の支持率と公明党の支持率を足しても50%には達しません。
無党派層をすべて足すと70%ほどですが、さすがにそれで選挙結果が適正であるというのは、いくらなんでも無理があるでしょう。
後者は、私に言わせれば、いつもの産経の記事よりはバランスが良いかな、いう印象。
なぜかというと、左派・右派両者のバランスを意識した内容になっているから。
とはいえ、なぜこれが記事になるのか、そしてなぜ立憲民主党のその部分がタイトルになるのか、さらに左派と右派の触れ方が違うというのは、いつも通りの「扇動」。
記事内の後半で安倍首相のことも触れているが、そこはアナウンサーの祝福コメントに対して安倍首相のコメントを掲載し、まず台風のことに触れ、その後「言葉少なに」と謙虚に返答したという記述。
こちらの方が文章量も多いし、普通ならこちらをタイトルに持ってくるべきでしょう。
一方、記事内の前半は、アナウンサーが笑顔で祝福コメントしたとし、枝野氏の反応は書かれていない。
獲得議席が増えたんだから、祝福してもよいのではないですか?
安倍首相にも「歴史に名を残す」と祝福していますよね?(その後の歴代~は、総裁任期延長に対するイヤミ…ではないと思いますが…)
これほど露骨な釣り記事に、見事にたくさんの人がつられている情けなさ。。。
それでいて、こんな記事があります。
これだけネットで右派情報に触れていれば、そりゃ若年層の投票行動はそうなるでしょう。
また、現政権の政策は数字で「結果」が出ている(実感とは別)わけで、個人によって受け取り方が違うフィーリングの問題より、結果が出ている方がより投票行動につながりやすいと言えます。
このニュースのコメント欄の3つ目に「若年層はリテラシーが高いから冷静に(政権側に)投票した」「情報弱者の高齢者は立憲民主党にひっかかった」というようなコメントがありました。
右派のこういった他者を愚弄するようなコメントにはいつも辟易していますが、私に言わせれば、それはリテラシーではありません。
また、「情報強者」が正しい、リテラシーが高いとは言えないということも、このブログで繰り返し述べてきました。
もしリテラシーが高いなら、もっと若年層の投票率は高いはずだし、自民党の年代別投票率が「鍋型」(10・20・70代以上で多い)という調査結果もどこかで出ていました。(先日ネットで見たのですが、元記事を発見できず…ファクトチェックが甘くスミマセン)
自民党が70代以上の支持を受ける理由として「もう変化を望む年代ではない」という分析があったのには閉口しました(笑
一方、左派のこういった記事(タイトル)は、民主主義を根底から崩すもので、恥ずかしいものです。
内容は頷けるものもあるのに、タイトルですべてがぶち壊しです。
「民主主義=数の論理」ですから、結果が出た以上、認めて前へ進むしかありません。
「数の論理=数の横暴」となれば、民主主義は成り立たなくなります。
今回、4区はいろいろな問題を抱えている選挙区とはいえ、オール沖縄が選挙区で全勝できなかったことも、地元紙としてもう少し考えるべきでしょう。